今更、Elite x2 1012 G1を買った。
久しぶりに実店舗で中古PCを購入しました。
Inspironが、不調だった。
筆者は3月にInspiron 14 5410というノートPCを購入、使用していました。しかし購入時より不調を生じまくり、何度もサポートに問い合わせて最終的に修理対応。修理あるあるで現象未再現ではあったものの、予防交換してくれるようなので依頼。が、タイミングが最悪だったようで、未だにパーツ手配のまま停止。GWだったのと、おとなり大国の国際郵便が停止してしまっているらしく、今月中は期待できないだろうという感じです。修理完了の目途すら立ちません。
これについてはDELLが悪いというわけではありません。初期不良ではあったのは事実ですが、現象未再現で無償修理対応をしてくれているので文句はありません。
代行できるPCが、絶望的。
穴埋めには、一度家族に譲渡したInspiron 5480を用意。バッテリー駆動が発生しなければ割と優秀で、4C8TなCore i5 8265U、16GB RAM等性能的には問題がありません。
問題は、用途的にバッテリー駆動が必須なこと。が、筆者のInspiron 5480はバッテリーがあまり持ちません。極力バッテリー駆動が発生しないようにはしているのですが、どうしても避けられない日がありました。その日はMacBook Airで対応していましたがかなり無理がある。
NS150BAWは論外です。バッテリーはいけますが、持ち運びに15.6インチはでかすぎますし、Celeron 3205UはYouTubeで1080pすらまともに再生できないので使えたものではありません。
目を付けたのは、タブPC。
バッテリー駆動できるPCが欲しい。それとNS150BAWは邪魔。とはいえ予備PCはないとまずいことは今回の修理で痛感したので、Celeron 3205UよりはマシなCPUを積んだPCに置き換えたい。Win10は対応しててほしい。10Proのリモートが使いたくなる時がある。解像度はFHDないと使いたくない。これらをざっとまとめると
・バッテリー駆動可
・14インチ以下のコンパクトなPC
・Core i3以上
・Haswell以降(クリーンインストールするのでIvyはNG)
・Windows 10 Pro
・1920×1080液晶
・ケチなので予算は2万円程度
が条件になります。で、筆者は以前から2in1やWindowsタブレットに興味をもっていました。いい加減な筆者は、Winタブ買えばZ3TCを置き換えできるのでは、と考えた。ということで、2in1かタブレットに条件を絞って探してみました。
選ばれたのは、Elite x2。
HPのElite x2 1012 G1という機種です。
Windows 10 Home (MAR)
Core m5 6Y54
DDR3 4GB*2 オンボード
Intel HD Graphics 515
ショップ側の3か月保証
Win10Proではありませんが、ほぼ完璧に筆者の需要を満たしています。
ちょっと、初期化してみようかな?
ショップの方に「クリーンインストールしたら保証は切れるのか」聞いてみたところ、OS的な保証は対象外になるけどハードは対象内的な返事が返ってきました。言質はとった。で、このElite x2は公式の仕様書を見てみると、メーカー出荷時はWindows 10 Proが入っていると書いてあります。しかし、中古ショップの要らぬひと手間でWindows 10 HomeのMARに書き換えられてしまっています。うーん残念。でも、Ivy世代あたり以降のメーカーPCって、DPKなんですよね。なんか急に、Windows 10をクリーンインストールしたくなってきたな??ということで、します。
DPK、とは。
DPKとは何かというと、デジタルプロダクトキーのことです。デジタルプロダクトキーは何かというと、そのままの意味です。今まではWindowsのプロダクトキーは本体背面等の目立たないところにシールが貼ってあり、そこに書いてありました。しかし、Ivy世代以降ということでWindows8辺りからはこのシールが存在しないことに気付いた方も多いかと思います。これはメインボードにプロダクトキーが書き込まれているためです。
Windows 10のクリーンインストール時はDPKが存在する場合、それを読みだして自動でHomeかProかを選んでインストールしてくれるので、ユーザーが指定する必要がなくなっています。ライセンス認証もオンラインにすれば勝手に通ります。
ちなみにDPKはコマンドで画面上に呼び出すこともできますが、Win8等からのアップグレードである場合等はかなりややこしい上に、別に普通に使っていれば呼び出す必要はありません。
いざ、インストール。
21H2のUSBインストールメディアを用意して、起動します。余談ですが、このPCはポートが少なすぎるので、ThunderboltハブとUnifyingレシーバーがあって本当に助かりました。
上記DPKの話で、Win10のインストール時にエディションの選択画面は現れず。
ライセンス認証を、見てみる。
さっきライセンスについてはHomeということで確認したのですが、なんか急にライセンス認証画面が拝みたくなったな??ということで見に行きます。
エディション Windows 10 Pro
ライセンス認証 Windows はデジタル ライセンスによってライセンス認証されています
あれれー?おかしいぞー?筆者は、Windows10をクリーンインストールしただけです。エディション選択もしていませんし、他意はない←
こういうふざけた書き方をしているとイケナイコトをしていると思われそうですが、Windows 10 MARについて調べてみても、中古PC業界を守ることが目的であって、今までのライセンスを潰せ、とか使うな、とかいうことは書いてなさそうなので問題はないでしょう。
万が一に問題があるとすれば、ライセンスを塞がなかったショップかMSです。インストール時にエディション選択もできませんし(一応回避法はあるらしい、やったことはない)。
そういえば、元が10Proなのに10HomeのMARつっこむって、ショップもなかなかいい性格してますね。
気に入っている、箇所。
画面が、かなりいい。
12インチ1920×1280の3:2解像度。最大化すればフルスクリーンにせずともFHD動画を等倍で見れるのは高評価です。Windowsは縦解像度が窮屈になりやすいので、縦が長めなのはありがたい。とはいえタブレットなので、画面は縦向きにもできます。
フルラミネーションで、IPSパネル、輝度は340nit、キックスタンドは無段階で角度調整ができるのでかなり見やすいです。筆者は使用していませんが、周辺光センサーがあるので明るさの自動調整も使えます。
タッチパネルは指、Wacom AESペンに対応しています。筆圧は2048段階で、安価なペンタブ程度の性能は持っています。替え芯もついています。フルラミでFHD、2048段階なので簡単な液タブ程度の動きはできそうです。
ファンレスで、静か。
良くも悪くもCore m5なので低発熱です。ファンレス設計なので、静かな環境でも気にすることなく使うことができます。Inspiron 5480や5410はTBが働くとすぐ発熱してファンが回るので、気になっていたところでした。
後継のCore iを積んだモデルはファンが搭載されているようなので、どちらが良いかは用途によると思います。
Thunderbolt3ポートが、ある。
後述しますが、絶望的にポートが少ないです。唯一の救いはType-C端子を備えていることで、これはThunderbolt3に対応してます。筆者はThunderbolt対応ハブを持っており、ハブ経由での電源供給も可能なので充電しながら使用することができました。
仕様書には "USB Type-C 3.1"や "USB Type-C経由で外部ディスプレイへ出力可能" と書いてあります。Thunderbolt3でUSB 3.1 Gen2とDisplayPortを内包しているはずなので、規格的にはそれらなはずです。
充電残量が高いと、充電しない。
充電残量が多いときは充電しないようになっています。これはバッテリー寿命の延長が期待できるので、筆者としてはうれしい機能です。ただし、Inspironほど丁寧ではなく、設定はできないようです。
分解が、容易らしい。
HPやDELLはユーザーが中身をいじることになかなか寛容で、自社で分解方法を示しているケースもあります。Eliet x2はぱっと見は面倒そうですが、実はタブレットPCとしてはかなり簡単に分解できるようです。開けたところで交換できるのはSSDやバッテリー程度ですが、この2つは交換したくなることが多い(と思う)ので、ありがたい。
逆に、気になる箇所。
ポートが、少なすぎる。
純正キーボード用の端子、USB 3.0 Type-A端子、Thunderbolt 3端子(充電兼用、おそらくUSB PD 2.0)、3.5mmジャック、Micro SIMカードスロット、Micro SDカードスロット。タブレットとしては豪華ですが、ノートPCと比べてしまうとポートの少なさが目立ちます。特にTB3ポートが充電兼用なのとType-Aが1ポートだけなのが致命的で、ハブがなければかなり苦しかったことは安易に想像がつきます。
指紋認証は、オマケ。
指をスワイプするタイプの指紋認証がついていますが、精度が酷すぎるためオマケレベルです。位置も悪いので余計に蹴られます。認証にかなり時間がかかる、そもそも認証できないケースが多いので普通にパスワードを打った方が速いです。登録すらできないときがあります。
後継モデルでは指を置くだけのタイプに変更されています。
キーロガーが、入っている。
Conexantのオーディオドライバの中にキーロガーが含まれていて、打ち込んだ文字をストレージ内に保存してしまいます。インターネットに載せて送ることはないようですが、ログファイルを盗まれるリスクはあるので、exeファイルを削除してしまうのが良いです。削除しても不具合は起きませんし、バックグラウンドで動いていて邪魔です。
一応これはHPが悪意を持ってデータを抜こうとしている訳では無く、デバッグ用のソフトウェアがそのまま混入しているのが現状なようです。ユーザーにとっては害でしかないのは変わりませんが。
ちょくちょくパワー不足は感じますが、それは想定の範囲内です。使いやすく、総合的には満足です。